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聞くことが出来る人

「聞くことが出来る人」というと、傾聴であったり、能動的な聴き方をイメージしがちだが、いわゆる聴き方ではなくて、そもそもわからないことを誰かに訊ねるという意味での「聞く」という行為そのものが出来ない人が、意外に多いんじゃないかと、最近そう思い始めた。

わからないことは、知っている人に聞いたらいいのに、どうして聞かないんだろうと、敢えて「聞かない」「聞けない」状況を自分に置き換えて考えてみる。

例えば、わからない事がある時、当該問題について少しでも知識がある場合は、不明な部分に的を定めて質問を投げかけることができる。でも、まるで知識がない場合は、まず自分の立ち位置から探り始めるので、的を得た質問までたどり着けないのだ。つまり、自信がないという状態だ。


わからない時に、きちんと誰かに聞けるのは、自分に自信がある状態であって、自信がない場合は聞くことも憚られるから、余計にわからなくなるというパラドックスに陥る。本来なら、自信がないからこそ、自信を身につけるためにも、聞かなければいけないのに。


どうすれば気兼ねなく聞けるようになるのか。そのためには「知っている人」「教えてくれる人」との信頼関係を築くことがキーになると考える。そして信頼関係は日頃からの友好な人間関係に生まれる。「教えて欲しい」と思った時からのスタートではなく、そう思う前からの人間関係だ。

周辺の人たちと、友好な人間関係を築くためにも、自分に自信を持つことは重要な要素になる。


聞くことが出来る人は、自分を信頼し、周囲の人々をも信頼し、友好な人間関係が築ける人だと考える。あるいは「聞く」ことをコミュニケーションのツールとして利用してさえいる。しなやかな人だ。

わからないことを訊く。こんな簡単なことが、当たり前に出来ない人は、もっとしなやかに生きる術を身につけるためにも、自信を持って人間関係に突入する経験を積むとよいと考える。