人工知能もよく頑張っている

iPhoneの「写真」にある顔認証の機能が凄すぎる。多大な画像ファイルの中から「顔」で分類される「同じ人物」を選び出してまとめてくれる。スライドショーで音楽と共に流れると、ちょっとした思い出の写真帖になる。
感心するのは子どもの写真。3歳になる男の子の顔を生まれたての頃から認識している。さらにその子が2歳の時に生まれた妹がいて、よく似ているのに、彼と彼女を間違えることなく、それぞれの写真帖に分類している。この顔認証機能は、人間であるわたしの顔認証機能よりも優れているかも知れない。さすが人工知能だ。
髪型が変わっても、メガネをかけても外しても、ふくよかさが多少変わっても、同じ人であればちゃんと同じディレクトリに入れる。なんて賢いんだ!いったいどこを見て区別しているんだろう。
ふと、自分はどこを見て区別しているのかと胸に手を当てて考えてみる。
例えば武井咲さんが時代劇のテレビドラマで江戸時代の女役として演じている姿を観ても、別の番組で現代の普段着姿で出演している姿を見ても、同じ武井咲さんだと認識している。目鼻立ちや輪郭などでわかるのかな。
逆に、顔は似てるけど本人ではないという「そっくりさん」の場合はどうなんだろう。
親しい友達に双子の兄弟がいるのだが、一卵性であっても、おおむね判別できる自信がある。しかし、親しくない、ほぼ関わりのない関係の双子が目の前に現れたら、どっちがどっちなのかわからず、混乱してしまう。この場合は顔認証以外の要素で本人を嗅ぎ当てていると思われる。
ということは、AIの顔認証機能では、双子やそっくりさんの分別は難しいということか。と、ここまで考えてひと安心する。やっぱりなぁ。どんなに優れているといっても、まだまだ人間の頭脳にはかなわないんだよ。
っていうか、そんなふうに思い込んで優位に立ちたいという、しょーもない負けん気に過ぎないんだけど。とりあえず人工知能もよく頑張っていると、高評価を与えておくことにする。うん。