感情のコントロール

ヒトのの体には自分でコントロールできる随意筋と、コントロールできない不随意筋がある。例えばモノを持ち上げる時の手の筋肉は随意筋であり、内臓など自律神経系の管理下にあるのが不随意筋である。が、随意筋であるはずの腕の筋肉でも、痙攣を起こしたりするとコントロールできなくなる。

と、ここまでは筋肉のおはなし。


ヒトの感情は、果たしてコントロールできるのだろうか。


以前読んだドイツの思想家シュタイナーの言葉に「新しいものと出会う時、少なからずの反感(ストレス?)を感じるものです。けれど、敢えて感情をコントロールして、反感も共感も持たずにその物事を見たとき、物事の本質が見えてきます」という意の一節があった。そこでは、感情をコントロールすることが出来るようになるために精神的な修行を重ねる。。。と続くのだが、これを読むとどうやら感情はコントロール出来そうだ。


「嫌だなぁ」とか、「悲しい」などネガティヴな感情をコントロールしてポジティブな考えに変えてしまえたらいいのにと思う。否、実際に変えることは出来るのかも知れない。そして例えば自力で変換が出来ない人を手助けしてくれるのが、自己啓発本であったり人生相談や宗教、思想なのだろうか。


自分の感情が、自分の手足のように自由自在にコントロール出来たら、生きるのがどんなにか楽だろう。少なくとも一時的な感情に流されて行動してから、後で悔やむようなことにはならないだろうな。

でも、いつも制御された状態の理想の「感情」って、どんな姿なんだろう。ポジティブな感情ばかりに出来るって、とても豊かでしあわせな状態なんだろうな。

願わくば、ちゃんと感情をコントロール出来る大人になりたいと思う。そしてそのために、まだまだ修行中の身の上なのだった。