2017-01-01から1年間の記事一覧

経験という財産

経験は財産になる。たとえ上達しなくても、前に進めなくても、失敗したとしても、繰り返して経験した事実は財産となり、根拠となり得ると思う。だから、やっても無駄だなんて思わないで、いっぱい経験した方がいい。経験値の高い人は、経験上のさまざまな角…

ピアノのこと

昔むかし、ピアノを弾いていた。音楽学生だったわたしは、実家を離れ、大学の近くに狭いアパートを借りて住んでいたので、部屋には楽器も置けず、ピアノの練習はもっぱら大学の練習室で行なっていた。練習室は建物の2階と3階を陣取っていて、アップライトピ…

聞くことが出来る人

「聞くことが出来る人」というと、傾聴であったり、能動的な聴き方をイメージしがちだが、いわゆる聴き方ではなくて、そもそもわからないことを誰かに訊ねるという意味での「聞く」という行為そのものが出来ない人が、意外に多いんじゃないかと、最近そう思…

お気に入りの場所

図書館の建物の中にある喫茶店でランチした。サンドイッチとコーヒー。そこは一人で過ごす客が多くて、それぞれに何か書物と向き合いながら食事やお茶を楽しんでいる。静かで、ゆったりリラックス出来る空間だ。仕事の忙しさや、日常の喧騒が別世界みたいに…

ダンサーのたまごたち

アマチュアダンサーによるコンテンポラリーダンスのステージを鑑賞した。8月から練習を重ね、プロの振付師による振り付けでステージを作り観客に披露する。テンポの早い進行で、あっという間に60分が終わった。同席の誰かも言っていたが、もっと観ていたくな…

書生節

先日「書生節」を聴いた。書生とは、紺の着物にヨレヨレの袴、裸足に下駄履き、破れた角帽を斜めに被り、黄ばんだ兵隊シャツが袖やら襟から見え隠れする。。。といういでたちの、明治大正頃の学生を指す。文明開化で西洋の文化が入ってくるようになり、その…

文化を繋ぐ

クラシック音楽で古典派からロマン派へと時代を繋ぎ、発展させたのはベートーヴェンだったと言われるが、モーツァルトが交響曲を書いていなければ、ベートーヴェンの交響曲は今のように発展しなかったと言われる。ベートーヴェンの初期の交響曲は、あきらか…

愛を伝える術

「子どもに愛が伝わっていますか」という近藤千恵さん著の本を読んで、受容することの意味がようやくわかった気になった。アメリカの臨床心理学者トマス・ゴードン氏が提唱する「親業」について説明する本である。親になることを「業」と捉え、どんなに子ど…

感情のコントロール

ヒトのの体には自分でコントロールできる随意筋と、コントロールできない不随意筋がある。例えばモノを持ち上げる時の手の筋肉は随意筋であり、内臓など自律神経系の管理下にあるのが不随意筋である。が、随意筋であるはずの腕の筋肉でも、痙攣を起こしたり…

本業以外の仕事について

「歌姫」とも呼ばれていた、ある女性歌手が、数年前に自らのラジオ番組で問題発言をしてしまってから、しばらく活動を自粛していた。発言はたしかに軽率であり、直後に謝罪会見をしたものの、信頼を取り戻せるのは難しかった。けれど、彼女の本業は歌手であ…

走りながら考える

走り初めは、いつものコースを1時間ほど。明るい陽射しに包まれて、ゆっくり走った。市民ランナーをあちこちで見かける。同じ風にお正月休みをのんびりワークアウトで過ごそうという趣向だろう。気持ちのいい年明けだ。久しぶりに走ったので最初は体が重かっ…

知らなかったことを知ること

「勉強嫌い」と口にする子どもたちは多い。彼らは、本当に勉強が嫌いなんだろうか。そもそも「勉強」とは、何を意味するのか。本来、子どもは好奇心に溢れている。生まれて間もない赤ちゃんの頃から、動くものや音の出るものに興味を示し、触れようとしたり…

人生の目的地

朝のバスに乗った。ある停留所に停まった時、約20名ほどの高齢者が乗っていらした。近隣の施設で何か会合があったのだろうか。若干高揚した雰囲気で、機嫌よくおしゃべりされていた。皆さんとても仲良く、お友達のために席を取り置きしておいたり、譲り合っ…