2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

時を重ねることについて

日曜日、ある区民センターでアマチュア音楽家の発表会コンサートが開催された。友達が出演するので、応援に行って来た。幼いピアニストや、ママさんコーラスグループ、ハモニカ独奏など、バラエティに富んだジャンルの発表が続く中、トリをつとめた方は89歳…

何のために働くのか

何のために働くのか。ただ、労働の対価として報酬を得るためにだけ働いているのか、それとも労働の中にやり甲斐や生き甲斐を求めているのか。後者の場合、やり甲斐を感じているうちはいいけど、感じられなくなったら続けることが難しくなるのか。人の欲求に…

難破船

方向の定まらない船にたった一人乗って、大きく揺れている状況って、どんな感じなんだろう。自分の向いている方角が正しいのかどうかわからない。もちろん誰も教えてくれない。情報は一切入って来ない。ただただ、上に下に、右に左に大きく揺れ続けている。…

肯定の連鎖

他を否定することによって自分を正当化するのは、コミュニケーションの技法の一つなのだろう。が、そのやり取りの目的地は一体どこにあるのだろうか。スーパーマーケットでリンゴを選ぶ時、形がいびつであるとか、赤味にムラがあるとか、そんなマイナス部分…

空を見上げて

「今日は、とてもいいことがありました」と、大学を卒業したばかりで採用された男子がわたしに言った。「すごくきれいな夕日を見たんです」と。それが嬉しくて、誰かに伝えたくなったのだとか。以前の職場での話である。また、別の日には、帰宅して夕食を作…

つぶやきの行方

トランプ大統領は、就任前からツイッターに思いを書き込んで、その内容に大企業やマスコミが振り回されている。SNSは思いついたら即刻書き込んで発信できるという点でお手軽に自己主張できるツールである。でも、お手軽である反面、相手の想いや立場や事情に…

美味しい料理と美味しいワイン

この頃、食事会の時などに、ワインを飲むようになった。以前は飲むと言えばもっぱらビール専門だったけど、あるワインの専門店に行ってから、ワインに魅せられてしまった。飲み方も変わった。以前はとにかくガブガブと流し込んでいるように飲んでいた。沢山…

経験という財産

経験は財産になる。たとえ上達しなくても、前に進めなくても、失敗したとしても、繰り返して経験した事実は財産となり、根拠となり得ると思う。だから、やっても無駄だなんて思わないで、いっぱい経験した方がいい。経験値の高い人は、経験上のさまざまな角…

ピアノのこと

昔むかし、ピアノを弾いていた。音楽学生だったわたしは、実家を離れ、大学の近くに狭いアパートを借りて住んでいたので、部屋には楽器も置けず、ピアノの練習はもっぱら大学の練習室で行なっていた。練習室は建物の2階と3階を陣取っていて、アップライトピ…

聞くことが出来る人

「聞くことが出来る人」というと、傾聴であったり、能動的な聴き方をイメージしがちだが、いわゆる聴き方ではなくて、そもそもわからないことを誰かに訊ねるという意味での「聞く」という行為そのものが出来ない人が、意外に多いんじゃないかと、最近そう思…

お気に入りの場所

図書館の建物の中にある喫茶店でランチした。サンドイッチとコーヒー。そこは一人で過ごす客が多くて、それぞれに何か書物と向き合いながら食事やお茶を楽しんでいる。静かで、ゆったりリラックス出来る空間だ。仕事の忙しさや、日常の喧騒が別世界みたいに…

ダンサーのたまごたち

アマチュアダンサーによるコンテンポラリーダンスのステージを鑑賞した。8月から練習を重ね、プロの振付師による振り付けでステージを作り観客に披露する。テンポの早い進行で、あっという間に60分が終わった。同席の誰かも言っていたが、もっと観ていたくな…

書生節

先日「書生節」を聴いた。書生とは、紺の着物にヨレヨレの袴、裸足に下駄履き、破れた角帽を斜めに被り、黄ばんだ兵隊シャツが袖やら襟から見え隠れする。。。といういでたちの、明治大正頃の学生を指す。文明開化で西洋の文化が入ってくるようになり、その…

文化を繋ぐ

クラシック音楽で古典派からロマン派へと時代を繋ぎ、発展させたのはベートーヴェンだったと言われるが、モーツァルトが交響曲を書いていなければ、ベートーヴェンの交響曲は今のように発展しなかったと言われる。ベートーヴェンの初期の交響曲は、あきらか…

愛を伝える術

「子どもに愛が伝わっていますか」という近藤千恵さん著の本を読んで、受容することの意味がようやくわかった気になった。アメリカの臨床心理学者トマス・ゴードン氏が提唱する「親業」について説明する本である。親になることを「業」と捉え、どんなに子ど…

感情のコントロール

ヒトのの体には自分でコントロールできる随意筋と、コントロールできない不随意筋がある。例えばモノを持ち上げる時の手の筋肉は随意筋であり、内臓など自律神経系の管理下にあるのが不随意筋である。が、随意筋であるはずの腕の筋肉でも、痙攣を起こしたり…

本業以外の仕事について

「歌姫」とも呼ばれていた、ある女性歌手が、数年前に自らのラジオ番組で問題発言をしてしまってから、しばらく活動を自粛していた。発言はたしかに軽率であり、直後に謝罪会見をしたものの、信頼を取り戻せるのは難しかった。けれど、彼女の本業は歌手であ…

走りながら考える

走り初めは、いつものコースを1時間ほど。明るい陽射しに包まれて、ゆっくり走った。市民ランナーをあちこちで見かける。同じ風にお正月休みをのんびりワークアウトで過ごそうという趣向だろう。気持ちのいい年明けだ。久しぶりに走ったので最初は体が重かっ…

知らなかったことを知ること

「勉強嫌い」と口にする子どもたちは多い。彼らは、本当に勉強が嫌いなんだろうか。そもそも「勉強」とは、何を意味するのか。本来、子どもは好奇心に溢れている。生まれて間もない赤ちゃんの頃から、動くものや音の出るものに興味を示し、触れようとしたり…

人生の目的地

朝のバスに乗った。ある停留所に停まった時、約20名ほどの高齢者が乗っていらした。近隣の施設で何か会合があったのだろうか。若干高揚した雰囲気で、機嫌よくおしゃべりされていた。皆さんとても仲良く、お友達のために席を取り置きしておいたり、譲り合っ…